e−ビジネス ある町工場仲間の挑戦』 |
東大阪の下請町工場は、不況の中,更に大手メーカーの生産拠点海外移転で、冷え切っていた。売上は。良いときの1/6から1/10まで下がり、機械の止ることも多くなった。 そんな中、取引先を探そうと、19人の横受け仲間が集まった。1996年11月のことだった。 参加企業の主な業種は下記のとおりです。
パソコンの勉強もはじめたある日、親会社のHPを見て驚いた。なんとそこには、自分の会社の部品写真が載っていて、「もっと安く作れる企業」を募集していたのである。広く世界に募集をかけていた、恐怖がよぎったと言う。だめだ、自分たちのことは自分たちでやらないと。親会社は救ってはくれない。 猛烈な勉強と研究が始まった。 慣れないパソコンにも、果敢に取り組んだ。「たとえ小さくてもメーカーになりたい」 この思いが新製品開発の原動力となった。仲間の技術は,それぞれ大変優れているものだった。悪戦苦闘の結果,一つの商品が生まれた、道路のラインを引くライナーである。水を吸う新しい舗装道路化への国の計画にあわせた新商品である。 同時に、インターネットの活用もテーマになった。取引先を探したい仲間をさらに募った。約500社が集まって、一つのサイトが誕生した。 「HIT」である。 まだまだ、未完成の部分も多く発展途上であるが、昨年2件の新規取引先の受注があった。HPをみて、大手メーカーから,問い合わせも出てきた。先頭を走るのは、72歳の男である。この男と18人の仲間が行ったものは何か? 「小さくてもいいからメーカーになりたい」への第一歩を出したことだろう。今まで、親会社の方ばかりを見て暮らしてきた。これからは、自分たちを見ながら暮らしていくことになる。自分たちの優勝な技術を今までは、親会社しか知らなかった。 他の企業にも知ってもらうことそれがキーワードであり、今までの環境では、営業人材も販促ツールもなく到底かなわぬものであった。 それが今、インターネットで可能になったのである。HPを開設するとは、こんな野望が形になったものでなければならない。新聞に毎日のように、あらゆる業種、規模、企業が、e-ビジネスに登場する姿が見えます。中小企業も多く見受けられます。e−ビジネスが、小企業にとって追い風であることは、前にも言いました。 そのe−ビジネスがもたらすビジネスチャンスはなんだろうか? このケースから学ぶことは
しかしながら、ECサイトの1/3は赤字というデータもある。ただHPを 作れば解決するということは決してない。 知恵を出し合うことから始まる。 このサイトは1日1000件のアクセスがある。少ないですか?多いですか? 東大阪の町工場仲間のe−ビジネス挑戦は,始まったばかりで、これに生き残りを賭ける。 ★ビジネスヒントの目次へ
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